「関西三麻」は最高【簡単なルール解説】
初秋
台風一過の影響もあり、一気に冷え込んだ。物入に押し込んでいた長袖の服を急いで引っ張りだし、洗濯して着られるようにした。今週のお題「秋の空気」とあるが、暑がりの自分にはこの澄んだ空気は非常にありがたい。綺麗な空気を肺いっぱいに吸い込み、タバコの煙が充満した雀荘へと足を向ける。
さて、前記事でも少し触れたが、先日「関西三麻」を人生で初めて打った。
関西三麻とは、「東天紅」のような関東麻雀とは異なる。半荘単位のゲームで、ツモ時の特殊な計算や沈みウマの存在などが特徴として存在する。
関西三麻
さて、肝心のルールである。三麻というのは関東でも関西でも如何せんローカルルールが多いもので、雀荘ごとに完全にルールが一致することは珍しい。それでも大まかな所は似通っているため、大枠さえ知っていればとりあえずは打てるようになる。
使う牌
使う牌は索子と筒子と字牌、あと1・9萬と「華牌」である。天鳳三麻では「北」が抜きドラとなるが、関西三麻では北は抜かずただの役牌扱いとなり、代わりにこの華牌を抜きドラとして用いる。つまり、通常の三麻よりも使用する牌は4枚多い。
点数計算
三麻がややこしくなる原因の一つがこの点数計算。四麻に慣れているとむしろ混乱してしまう。
まず、100点棒は使用しない。そのため点数はすべて1000点単位に切り上げる。出アガり3900は4000、5200は6000である。ここまではわかりやすい。
しかしツモは面倒くさい。ツモ時切り上げ1000点加付なという明快なルールも存在する。満貫未満得で満貫以上損だ。
だが、本来のアガリに点数を近づけるかつ親と子の払いを2:1にできるだけしようとすれば、3で割れない点数がある以上微妙な計算となる。
例えば跳満をツモった時、貰いは4000-8000で合計12000.満貫では3000-5000だ。しかし3900をツモれば1000-3000だし、40符2翻以下に関しては1000オールだ。詳しくは以下のサイトに詳しい。
完全先付け
これも、現代のアリアリ麻雀に慣れた人には難しい。うっかりするとすぐにチョンボを取られる。非常にざっくり言えば、「一鳴き時に役を作れ」ということである。
よくあるのが役牌がらみのミス。以下の牌姿を見てみよう。ドラは8索と5筒である(5はすべてドラであることが多い)。
ここに、ドラの8索が捨てられた。思わずポンの声、9索を捨てて發待ちで聴牌。その後捨てられた發にロン、裁定はチョンボである。なぜなら、8索を鳴いた時に役が確定していなかったからである。これが發を鳴いてからの8索ロンならば何の問題もなかった。もちろん、ロンではなくポンと言ってフリテンで待ち、その後何とかアガッたとしても認められない。役が確定したのが2鳴き目だからだ。
したがって、8索をポンした時点でこの手牌はかなりしんどい。發を自力で暗刻にしてフリテンにし待ちを変え、再度アガるか(發をツモと言うとこれまたチョンボ)、トイトイに持っていくほかない。トイトイやホンイツなどの全体役は、例外として2鳴き以上でその役のみでも認められる(2鳴きしてトイトイのみの時、2鳴き目でトイトイが確定したんだからチョンボだ!とはならない)。
先付けルールは以下に詳しい。正直なところ、よくわからなければ門前ではリーチ!鳴くのは役牌からもしくはホンイツ・トイトイ!と思っておけば何とかなる。(実際自分は初回をそれで乗り切った)
沈みウマ
そして更なる特徴がこの「沈みウマ」である。基本的に関西三麻では10-20などの順位点は存在しない(無論採用している所もある)。では何を加味するかと言えば、点棒そのものと「40000点より沈んでいるか」である。40000点より沈んでいれば、トップ者に10000点相当のポイントを渡す。
例えば3人の持ち点が50000点・30000点・25000点としよう。30000持ちの人は40000点より10000点低いのでまず-10、そして沈みウマの-10で合計-20.25000持ちの人は同様に-25である。よって1位の貰いは+45。
50000点・45000点・10000点としよう。45000点の人は+5で終わり。10000点の人は-40である。よって1位の貰いは+35。
沈みウマが一人からか二人からかでトップの貰いが変わり、前者をマルB、後者をマルAと称する。ブー麻雀でも同じ言葉が使われている。なお、0点ピッタリをトビとし、トビ賞が-10となるのが一般的である。
天鳳三麻・MJ三麻との違い
大きく違うのはやはり点数計算である。天鳳ではツモ損ルールであり、(https://tenhou.club/sanma-tumo-tensuu)MJでは北家の払いを折半するという形式だ(http://www.sega-mj.com/arcade/howto/play/rule/three.html)。
また、ナシナシルールも障壁となる。喰いタンがダメなのはすぐ分かるが、完全先付け初心者だと後付けの基準がよくわからないからだ。
そして、ローカルルールの多さ。カンチャン待ちであれば、一通など厳密には役が確定していなくてもアガれる所もアガれないところもある。三連刻や三風など、役も異なる。四人集まっても四人回しで三麻を打つことさえある(これが非常に楽しい)。
ルールが少し煩雑だが、プレイしてみる価値はあると思う。自分も早く慣れた三麻打ち手になりたいものだ。