大学生麻雀雑記

麻雀好きな大学生が色々と書いていきます

麻雀と時間【一局清算か東・東南か】

 

化学

 先日、ノーベル化学賞の受賞者が発表された。めでたいことに日本人である。

www.sankei.com

吉野彰氏は旭化成の名誉フェローであり、リチウムイオン電池の開発に携わってこられた(ちなみに「名誉フェロー」とはそういう名前の学術称号である)。自分も化学を専攻しているため、この結果には興奮する。一度学問を志したからには栄えある賞の1つや2つ獲りたいものである。

 さてそんな意識の高いことを言ったのもつかの間、発表を聞いた時も麻雀を打っていた。しかし麻雀を打っている時ほど時間の流れが速いものはない。今回は麻雀と時間について書こうと思う。

麻雀と時間

 麻雀にどれだけ時間をかけるかは人それぞれであろう。雀荘に行って2~3半荘打って帰る人もいれば、セットで何時間、下手すれば何十時間と打ち続ける人もいる。自分は学生でありがたいことに時間があるため、毎回5~6時間は打つ。忙しい社会人は、休日だろうと明日のことを考えるとそれほど長くは打てないのではだろうか。局が長引いて夜が更ければ睡眠時間を削られてしまう。

 

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せかす雀荘・急ぐ打ち手

 雀荘からすれば、客は長く打ってくれるほどいい。それだけ場代を多く取れるからだ。また、場代は基本半荘または東風単位で徴収するため、1ゲーム当たりにかかる時間が短ければ短いほど儲かる。そのため、ほとんどの雀荘ではアガリ連荘を採用しているし、60000点コールドやとび終了など早くゲームが終わるよう様々にルールを規定している。

 打つ方も打つ方で急いでいる。多く打ちたいからだ。一応ほとんどの打ち手は雀荘で打つと場代のせいで期待値がマイナスとなるが、それでも麻雀が打ちたくて来ているのだから、一打一打を急いて打つ。

 この両者の奇妙な意見の一致により、雀荘ではどんどんゲームのスピードアップが図られてきた。いまではほとんど見られないが、関西でかつて流行した「ブー麻雀」などはその典型である。

ブー麻雀

 ブー麻雀とは、全員が2000点持ちでスタートし、2人以上(ルールによっては1人)がトぶもしくは誰かが4000点持ちになったら終わる、というハイスピード麻雀である。

suzume.hakata21.com

 その性質上、東1局でゲームが終了することも珍しくないという。当然場代は終了の早さにかかわらず徴収される。店は当然ホクホクだし、プレイヤーもサクサク打てて気分が良い。

 自分はまだ打ったことはないが、雀鬼の動画などでたまに見かけるため、いつかは打ってみたい。

www.youtube.com

 

一局清算

 時短の極致の麻雀と言えば、「一局清算」であろう。1000点あたりいくらと決めて、アガればそれだけもらえるという非常に単純なルールだ。アガった者が親となり、また止めたければいつ終わってもよい。順位などが一切ないため、目の前の打点を追うことが重要となる。

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むこうぶち」 11巻 第91話「役者」より

  このルールの良いところは、先にも述べたようにいつ入ってもいつ止めてもよいという時間の自由さだ。半荘という単位が無いため、途中で席を立てないということが無い。ゲームの入り方のイメージとしてはポーカーが近い。最も有名な一局清算麻雀といえば「東天紅」である。

東天紅

 東天紅については何度か記事にしている。

mjplayer.hatenablog.com

 東天紅とは、簡単に言えば翻数を「点」に言い換え、満貫や跳満等のくくりを無くして10点20点...と数えていく、実質の青天井ルールの三麻である。自分の知っている雀荘では、4人打ちよりもむしろ盛況なくらいである。

 また、ネット麻雀界隈でも賑わいを見せているゲームがある。セガNET麻雀MJモバイルでの「一局戦」だ。

一局戦

 一局戦とはセガNET麻雀MJモバイル内でプレイできるゲームの1つで、場代として一定のポイントを払い、アガッた翻数に応じてポイントを獲得できる、というルールだ。

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セガNET麻雀 https://pl.sega-mj.com/official_view/page?news_id=2929 より

 場代は左から100G、150G、200Gである。2翻アガればとりあえず場代チャラだが、自分だけがアガれる訳ではないため、安手でアガり続けると結局は自分のチップを減らしてしまう。そのため、相手にアガられるリスクを負ってでも高い手を狙うのが支配戦略となっている。個人的に面白いのが「プレイヤーVS運営」という構図だ。

 プレイヤーは、仮にJACKPOTを振り込んだからと言ってその分のポイントを払わされるわけではない。その分は運営が支払う。アガれなかった3人ないし2人はただ場代を支払うのみである。そのため、例えば4麻では一人の場代が100G、4人で400Gなので、誰かが4翻以上をアガれば運営は損をすることになる。基本的に麻雀は客同士の潰し合いなので、こういった設定は珍しく、興味深い。

雀荘での一局戦

 これまで、一局清算の麻雀を面白いという旨の文章を書いた。言いたいことは、雀荘でも一局清算麻雀を増やしてほしい」ということである。最近、雀荘に通う人は減少し続けている。普段行く雀荘でも、ほとんど打つメンツが固定化されてきてしまった。もっといろんな人たちと麻雀を打ちたい。

 あまり人が雀荘に来なくなった理由として、「時間が取れない」ことが1つの要因として挙げられるだろう。腰を据えて何半荘も何時間も打つ、というのは忙しい社会人には少し厳しい。かといって、1~2半荘だけ打って帰るというのも何となくさみしい(たまにやるが)。

 そこで、一局清算の麻雀である。例えば東天紅であれば、1時間だけ打ってもそれなりに満足することができる。忙しい人でも気軽にフラっと来てフラっと帰ることができる。ここで提案したいのが、「一局戦の雀荘運営」である。

 一局戦というのは、手軽に遊べて、かつ高打点を狙うのが目的なので、達成感も感じやすい。ゲーム性も単純なアガり競争で、4麻ほどには複雑な戦略も無い。まあ上の画像の場代ー配当の比率で行けば雀荘の破産は確定だ。しかし、上手く比率を設定すれば営業も可能なのではないだろうか。もちろん、簡単に差し込みをさせないようなルール設定も必要である。一局戦のようなゲームの導入で、「4麻をだらだら打ちたくない」という客層も獲得できそうだ。

 無論、普通の半荘戦や東風戦が好きな人もいる。自分もどちらかと言えば一局清算より半荘戦が好きだ。しかし、両者にはまた違った面白さ、楽しみ方がある。パッと来てサッと帰る客の回転が速い麻雀、これもまた一興なのではないだろうか。