雀荘初心者のために
雀荘初心者
相も変わらず暑い、夏休みを一月ほど前倒ししてほしいくらいだ。急激な気温上昇に慌ててクーラーを入れたが、掃除をさぼっていたためか如何せんカビ臭い。
さて以前、雀荘に初めて行った話を書いた。
そのころは自分もバリバリの雀荘初心者だったが、いろんな店に誰かと、あるいは一人で行ってみるという経験を重ねることで、一見の雀荘に一人で入っていけるだけの度胸とマナーは身についた(はずだ)。
ので今回は、雀荘初心者が気を付けるべきことや知っておくべきことについて書こうと思う。
入店
雀荘に一度も行ったことがない人からすると、店に入る段階でもう怖い。自分もかなりの不安を感じていた。だが大丈夫、一見さんをお断りする雀荘なんて、この麻雀人口の減ったこのご時世ほぼ100%あり得ないし、ヤクザやチンピラのような怖い方々も見たことがない。一万円も懐に入れておけば、何の問題もなく入店できる。
営業時間であるが、深夜12時(場所によっては1時)から朝の6時までは雀荘は営業できない。なぜならば、雀荘は風営法によって営業を許可されるためであり、風営法を準拠する必要があるからだ。maebaryo-fuei.com よって、深夜12時を過ぎると看板の明かりは消え、カーテンは閉められシャッターは降ろされる。外からは営業していないように見えるが、シャッター内での動向は店のみぞ知る。無用な心配をしたくない人は夕方当たりに行くことを勧める。
卓に着くまで
初雀荘入店の恐怖を乗り越えると、「この店に来るのは初めてか?」的なことを聞かれる。「雀荘自体が初めてです。」と正直に答えよう。見えを張っても仕方ない。その後は簡単な会員登録やルール説明を丁寧にしてくれる。それぞれの雀荘に特徴的なルールとして、
1.祝儀の付き方
2.流局、本場の扱い
3.特殊牌の存在
等がある。順に確認して行こう。
祝儀の付き方
祝儀とはなにか、簡単に言えばチップである。一般的には一発や裏ドラ、赤ドラそれぞれに一枚ずつ付くところが多い。例えばリーチタンヤオをロンアガリし、手牌に赤5索が一枚、裏ドラが一枚乗ったとする。申告は「8000(点)の二枚です。」とだけ言えばよい。役を羅列する必要はない(うっかりすると煽り行為とみなされる)。一枚が何に相当するかは店によって異なる。
ここで注目すべきはツモの強さだ。ロンだと一人からしかもらえないが、ツモだと全員から同額もらえる。先ほどの手だと、「2000、4000の二枚オールです。」となる。三倍の収入だ!
また、赤ドラに対して祝儀がつかない店や、赤ドラには付くが鳴いたら付かない所などもある。要確認である。ちなみに自分は鳴き赤ありが大好きである。
流局、本場の扱い
流局した時、親が流れるか連荘になるかは店によって違うが、今の雀荘ではほとんど「親流れ」が一般的であろう。
なぜなら、場代(ゲーム料金)は一半荘ごとに徴収するため、半荘がサッサと終わった方が店側からするとうれしいのだ。同様の理由から、九種九牌や四風連打などの途中流局を一切認めない店が多い。もちろん店によって異なるため、確認が必要である。
本場についてであるが、「場に300点」もしくは「場に1500点」のどちらかが採用される場合がほとんどだ。戦略が多少変わるため、こちらも要確認である。
特殊牌の存在
最も有名な特殊牌として、「白ポッチ」があるだろう。四枚ある白の内、一枚だけ真ん中にガラスが埋まっていたり、雀荘の名前が掘ってあったりしたら、それが白ポッチである。扱いは基本的に、「一発ツモ時オールマイティ」である。それ以外はなんの変哲も無い白として扱う。オールマイティなので、最大高め牌をツモッたのと同等であり、例えば2-5筒待ち2筒で三色の場合、2筒をツモッた扱いとなる。
さて、ルールもある程度把握した後は、卓に空きができ次第店員が誘導してくれる。また、2席以上空いているときは「東家と西家どちらがいいですか?」などと希望を聞かれることもあるが、気分で答えて問題ない。ほかにも、メンバーが入っているときは途中であっても代わってもらえることが多い。
席に着く際は、「初心者ですがよろしくお願いします。」等の挨拶をきちんとしておこう。これだけでも同卓者からの印象はかなり良くなる。
いよいよ対局開始である。
対局中
雀荘ではフリーで打つ限り、全くの他人と同卓するわけなので、当然マナーが重要となる。気を付けておくべきマナーとして、
・山は前に出し、嶺上牌は降ろす
・発声は明確に、和了時に基本的に役を言わない
・捨て牌は6枚ずつ並べる
・強打、引きヅモをしない
・点棒を渡すときは相手の近くに
・その他トラブルになるような言動をしない
等があげられる。相手方も、初心者を自称された手前多少のミスは許容してくれるだろうが、同じミスを繰り返さないよう注意しよう。
退店
そろそろ帰りたいな......と思ったら、そのまま席を立つのではなく、「次の半荘でラストにします。」など、お店の人に向けて帰宅の意志を示そう。これも卓を立てる店の都合があるので、この通称「ラス半コール」は終わる直前ではなく1~2半荘前に伝えるのが良い。あとは同卓者に「ありがとうございました。」と言い、お店の人の誘導に従えば大丈夫である。
備考
以上が雀荘の入店から退店までの流れである。最後に、よく聞かれる「点数計算」と「同伴者」について書こうと思う。
雀荘に行くにあたって点数計算は必須か、またどのあたりまで覚えていればよい?といったことをたまに聞かれる。結論は「基本的に必須であるが、気負うことはない」である。雀荘で点数計算を間違っても、相手が気づいていない場合を除いて必ず教えてくれる。だからと言って相手にまかせっきりではいけないが、「一度たりとも計算のミスは許されない!」と気負う必要もない。また、「70符のツモを瞬時に言わなければならない!」ということもない。できる人がすごいのであって、できなくて普通だ。メンバーか同卓者に聞けばよい。
次に、友達や先輩と連れ添っていてもよいか、ということである。全く問題ない。フリー内であっても、同卓させてもらえることが多いし、仮に同卓できなくても、近くで知り合いが打っているというのは心強い。
雀荘は、通い方さえ間違えなければ非常に楽しい遊技場、社交場となる。まだ雀荘に行ったことのない初心者の方々は、ぜひとも最初の勇気の一歩を踏み出して、未知なる雀荘に足を踏み入れてほしい。