近代麻雀2019年11月号
近代麻雀
先日、近代麻雀11月号が発売された。表紙で目を引くのはやはり闇麻のマミヤ。主人公の闘牌はいつ始まるのか。今回の付録は魚谷侑未プロの「麻雀が強くなるための心と技術」小冊子である。
役牌アタック
さて、毎回非常に役に立つのがZERO氏の戦術コラムである。今回は「役牌アタック」と銘打つ字牌の切るタイミング講座である。
上の牌姿は、昨期のMリーグでの岡田賢プロのある配牌である。通常の思考であれば、西はオタ風だからほぼ不要、1索も孤立牌で3筒や6索もあるし不要に近いと考え、西当たりを切るだろう。自分もこの配牌をもらえば100%そうする。しかし園田プロの答えは西切りではない、發切りだ。
その心は、相手の發が重なる前に切ることである。無論自分に重なってもメリットはあるが、この配牌では門前聴牌も十分見込める。それならば役牌から先に切り出し鳴かれる確率を下げ、リーチを打てる確率を高める、というのがこの「役牌アタック」である。他にもこの「役牌アタック」のメリットはあるが、買ってのお楽しみである。
「麻雀が強くなるための心と技術」
今回の付録小冊子、「麻雀が強くなるための心と技術」の紹介をしよう。著者は鳳凰戦A2リーグ、女流Aリーグに所属する魚谷侑未プロである。
魚谷プロは鳴き麻雀を主体とし、その速攻から「最速マーメイド」と呼ばれている。内容であるが、麻雀に必要な「メンタル」の持ち方と、得意とする副露を中心とした「戦術」が書かれている。興味深かったのが、チートイツからトイトイへの渡りである。プロクイーン決定戦にて、ある局魚谷プロは以下の牌姿。
早いチートイツ一向聴である。ここで対面から6索が出たが、これをすかさずポン。その後東もポンし8萬をツモり上げ、4000オールとなった。この副露のポイントは役牌対子の存在である。トイトイに役牌を付けることによって打点が上昇し、勝負できる手になるのだ。チートイツは手が進みにくいと言ってもリーチしてツモれば裏次第で跳満、十分な勝負手である。条件を満たしていることを確認したうえでの6索からの油断のない副露であった。
闇麻のマミヤ
闇麻のマミヤももう4話目、普通の麻雀漫画なら主人公が最初の雑魚キャラないし弱ボスを倒すくらいの話数であるが、マミヤはまだ卓に座っていない。駆け引きに長けた悪徳社長鬼頭が、ひたすらに治を翻弄する。
闇や完闇、果ては相手の「ブラフ闇」に引っ掛かり無駄に点棒を供託......持ち点数はたったの6000点代へ。しかし出した点はあくまで供託、これが持っていかれる前にマミヤが到着すればまだ可能性は......。早く真打の闘牌を見たいものだ。
以上が今回の近代麻雀の紹介である、例の如くためになるコラムが多いので、是非購入を勧める。